【JSDSS】日本ソーシャルデータサイエンス学会 メールマガジン vol.2025-4topic
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日本ソーシャルデータサイエンス学会 メールマガジン
---- 2025.4.10 [Thu] Vol.2025-4
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日本ソーシャルデータサイエンス学会事務局より、会員の皆様向けのお知らせです。
【掲載情報】
◆ JSDSS論文誌Vol.9発行のお知らせ
◆ 2025年度経営科学系研究部会連合協議会データ解析コンペティション結果報告
◆ 理事近況(副会長 中野光義)
◆ [情報提供]調査データを用いた懸賞論文 2025年度募集について
……………………………………………………………………………………………………
◆ JSDSS論文誌Vol.9発行のお知らせ
日本ソーシャルデータサイエンス学会会員の皆様
論文誌編集委員長 生田目です.
3/29に本学会論文誌Vol.9を発行いたしました(早期公開1編,定期公開1編)
次のリンクから論文をお読みいただけます.
https://www.jsdss.org/journal/
本学会誌は通年で論文を募集しております.論文の執筆要項などについては
https://www.jsdss.org/wp-content/uploads/2023/03/2212submission_rule.pdf
をご確認ください.
……………………………………………………………………………………………………
◆ 2025年度経営科学系研究部会連合協議会データ解析コンペティション結果報告
2025年3月14日に開催された、2025年度経営科学系研究部会連合協議会
令和6年度データ解析コンペティションにて、日本ソーシャルデータサイエンス学会として
以下のチームに研究奨励賞を授与いたしました。
受賞対象研究:
「探索的レシートデータ解析」
チーム名:MJ ソリューションズ
地道正行(関西学院大学)、植田遼太(関西学院大学)、勝見桃子(関西学院大学)、
福井美優(関西学院大学)、市橋咲奈(関西学院大学)、難波寛弥(関西学院大学)、
正井彩葉(関西学院大学)、鶴原啓真(関西学院大学)、伏見泰祐(関西学院大学)、
宮崎綾平(関西学院大学)、河本陽菜(関西学院大学)
……………………………………………………………………………………………………
◆ 理事近況(副会長 中野光義)
私は現在、日々セキュリティ犯罪を行う者から社会を守るための活動を行い、量子コンピュータや
生成AIなど世界最高峰の最新技術を駆使したセキュリティグローバルスタンダードの作成にも携わっています。
技術的な方法論だけでなく、倫理的な観点からも大学や様々な組織で後進の育成にも取り組んでおり、
生成AIを搭載し大量のデータ解析を用いた複合的自動防御システムや装置等の研究開発も推進していますが、
生成AIの出す結果については未だ正確性の観点からは多くの疑念が残っています。
グローバルスタンダードであるISO(国際標準化機構)規格でも、AIシステムのより安全・安心、適切な
開発・提供・使用を目的として、2023年12月18日に「AIマネジメントシステム(ISO/IEC 42001)」が
発行されました。(IEC:国際電気標準会議)
この規格はリスクベースアプローチによって「信頼性・透明性・説明責任」を備えたAIシステムの利活用の
促進を目的とし、リスクの特定と軽減を行うと同時に、「公平性やプライバシー等への配慮」も要求しており、
学習データや機械学習システムの設計・開発・運用を検討する時にも役立ちます。
これからは今まで以上にハイスピードで生成された情報などが瞬時に拡散し、生成された情報の正確性や
本質的意味を理解しない人達でも表面的な理解だけで簡単に利用できるため、多数の人が様々なリスクを
考慮することなく結論を導き出す時代になることが懸念されます。
また、大量の誤った情報を流し続けることによって、それがあたかも歴史的真実のようなデータとして
データベース上に残り、そのデータをもとに生成AI等で使用されていくと、真実を探し出すことさえ
困難になるかもしれません。
これらに対して何らかの対策を講じるタイミングとしては、ここ数年が最後のチャンスと考えており、
AIプログラミング基礎教育とともに、将来の我々の生活で何が危険なのかリスクベースで物事を考えて
回避・対応していく倫理やリスク教育が必須であると非常に大きな危機感をもって考えています。
特に日本は、インターネット利用頻度が他の先進国より高く(日本:約91%、韓国:約81%、
イギリス:約71%、アメリカ:約66%)影響や波及効果も大きくなる可能性があります。
2024年4月に総務省・経済産業省が策定した「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」では、
従来から存在するAIリスクとしてバイアスのある結果及び差別的な結果が出力され、多様性の喪失や
個人情報の不適切な取扱い(機密情報の流出)、フィルターバブルやエコーチェンバー現象等が生じ、
データ汚染攻撃、ハルシネーション(幻覚)、詐欺目的の利用や知的財産権の侵害やバイアスの
再生成等のリスクが読み取れます。
生成AIは誤った情報でもっともらしく生成することがあり、技術的な対策だけで完全に抑制できるもの
ではありません。生成AIの活用時にはハルシネーションが起こる可能性を前提に、自らAIの出力した
答えの正しさを確認する必要があります。また、個人情報や機密情報が入力され、流出してしまうリスクや、
ディープフェイクによる偽画像及び偽動画といった偽・誤情報を鵜呑みにしてしまい、情報操作や
世論形成リスクが高まり、確かな情報に基づき自ら確認する知識と技術などの教育を受けていないと
偏見などが情報操作によって増幅され扇動されるリスクが今まで以上に高まっていきます。
当学会では、これらのリスクを認識した上でリスク許容度とリターンとの最適なバランスを考え、
ポイント絞ったリスク対応教育(順法・倫理・リスク教育と基礎的技術教育の両面)を必須として、
生成AI等の最新技術の利活用や応用を行うことで使いこなし、競争力強化、更なるイノベーションに
繋げることが必要です。
当学会の今後の将来や存在意義を考えるとき、オープンAIやロボット、量子コンピュータ、様々なクラウド
サービスなどの最新技術を全て駆使した前提で、未来がコンピュータやロボットに支配されたSF小説の
ようにならないように、倫理的な教育等とともに、生成AIが自ら学習して作り上げるプログラム等の
利活用についての「運用監視(セキュリティ侵害状況や虚偽を見破る)技術」についても教育・開発
していく必要があります。
当学会の存在意義として挙げられている「1. 人と社会への具体的な貢献 」、「2. データサイエンスの
原理・原則に基づいた人材育成 」は貢献出来てきていると思いますが、「3. “新時代”における学術的
価値の提供」とは、誰もが簡単にツールとして使いこなす“新時代”に相応しい基礎技術(質・量・時間等)
の改善と更新、不正利用を野放しにしない監視・チェック技術等の向上、一層踏み込んだ倫理教育等の
効果的な質の向上についても研究を進め、当学会においてもその力量を客観的に確認できるような基礎
倫理教育や検定試験のような仕組みの実践を行っていきたいと考えています。
日本ソーシャルデータサイエンス学会副会⻑ 中野光義(静岡大学)
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◆ [情報提供]調査データを用いた懸賞論文 2025年度募集について
公益財団法人生命保険文化センターより、懸賞論文のお知らせがありました。
詳細は下記HPをご参照ください。
https://www.jili.or.jp/workshop/rawdata/index.html
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日本ソーシャルデータサイエンス メールマガジン Vol.2025-4
発行:日本ソーシャルデータサイエンス学会
http://www.jsdss.org/
日本ソーシャルデータサイエンス学会 メールマガジン
---- 2025.4.10 [Thu] Vol.2025-4
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日本ソーシャルデータサイエンス学会事務局より、会員の皆様向けのお知らせです。
【掲載情報】
◆ JSDSS論文誌Vol.9発行のお知らせ
◆ 2025年度経営科学系研究部会連合協議会データ解析コンペティション結果報告
◆ 理事近況(副会長 中野光義)
◆ [情報提供]調査データを用いた懸賞論文 2025年度募集について
……………………………………………………………………………………………………
◆ JSDSS論文誌Vol.9発行のお知らせ
日本ソーシャルデータサイエンス学会会員の皆様
論文誌編集委員長 生田目です.
3/29に本学会論文誌Vol.9を発行いたしました(早期公開1編,定期公開1編)
次のリンクから論文をお読みいただけます.
https://www.jsdss.org/journal/
本学会誌は通年で論文を募集しております.論文の執筆要項などについては
https://www.jsdss.org/wp-content/uploads/2023/03/2212submission_rule.pdf
をご確認ください.
……………………………………………………………………………………………………
◆ 2025年度経営科学系研究部会連合協議会データ解析コンペティション結果報告
2025年3月14日に開催された、2025年度経営科学系研究部会連合協議会
令和6年度データ解析コンペティションにて、日本ソーシャルデータサイエンス学会として
以下のチームに研究奨励賞を授与いたしました。
受賞対象研究:
「探索的レシートデータ解析」
チーム名:MJ ソリューションズ
地道正行(関西学院大学)、植田遼太(関西学院大学)、勝見桃子(関西学院大学)、
福井美優(関西学院大学)、市橋咲奈(関西学院大学)、難波寛弥(関西学院大学)、
正井彩葉(関西学院大学)、鶴原啓真(関西学院大学)、伏見泰祐(関西学院大学)、
宮崎綾平(関西学院大学)、河本陽菜(関西学院大学)
……………………………………………………………………………………………………
◆ 理事近況(副会長 中野光義)
私は現在、日々セキュリティ犯罪を行う者から社会を守るための活動を行い、量子コンピュータや
生成AIなど世界最高峰の最新技術を駆使したセキュリティグローバルスタンダードの作成にも携わっています。
技術的な方法論だけでなく、倫理的な観点からも大学や様々な組織で後進の育成にも取り組んでおり、
生成AIを搭載し大量のデータ解析を用いた複合的自動防御システムや装置等の研究開発も推進していますが、
生成AIの出す結果については未だ正確性の観点からは多くの疑念が残っています。
グローバルスタンダードであるISO(国際標準化機構)規格でも、AIシステムのより安全・安心、適切な
開発・提供・使用を目的として、2023年12月18日に「AIマネジメントシステム(ISO/IEC 42001)」が
発行されました。(IEC:国際電気標準会議)
この規格はリスクベースアプローチによって「信頼性・透明性・説明責任」を備えたAIシステムの利活用の
促進を目的とし、リスクの特定と軽減を行うと同時に、「公平性やプライバシー等への配慮」も要求しており、
学習データや機械学習システムの設計・開発・運用を検討する時にも役立ちます。
これからは今まで以上にハイスピードで生成された情報などが瞬時に拡散し、生成された情報の正確性や
本質的意味を理解しない人達でも表面的な理解だけで簡単に利用できるため、多数の人が様々なリスクを
考慮することなく結論を導き出す時代になることが懸念されます。
また、大量の誤った情報を流し続けることによって、それがあたかも歴史的真実のようなデータとして
データベース上に残り、そのデータをもとに生成AI等で使用されていくと、真実を探し出すことさえ
困難になるかもしれません。
これらに対して何らかの対策を講じるタイミングとしては、ここ数年が最後のチャンスと考えており、
AIプログラミング基礎教育とともに、将来の我々の生活で何が危険なのかリスクベースで物事を考えて
回避・対応していく倫理やリスク教育が必須であると非常に大きな危機感をもって考えています。
特に日本は、インターネット利用頻度が他の先進国より高く(日本:約91%、韓国:約81%、
イギリス:約71%、アメリカ:約66%)影響や波及効果も大きくなる可能性があります。
2024年4月に総務省・経済産業省が策定した「AI事業者ガイドライン(第1.0版)」では、
従来から存在するAIリスクとしてバイアスのある結果及び差別的な結果が出力され、多様性の喪失や
個人情報の不適切な取扱い(機密情報の流出)、フィルターバブルやエコーチェンバー現象等が生じ、
データ汚染攻撃、ハルシネーション(幻覚)、詐欺目的の利用や知的財産権の侵害やバイアスの
再生成等のリスクが読み取れます。
生成AIは誤った情報でもっともらしく生成することがあり、技術的な対策だけで完全に抑制できるもの
ではありません。生成AIの活用時にはハルシネーションが起こる可能性を前提に、自らAIの出力した
答えの正しさを確認する必要があります。また、個人情報や機密情報が入力され、流出してしまうリスクや、
ディープフェイクによる偽画像及び偽動画といった偽・誤情報を鵜呑みにしてしまい、情報操作や
世論形成リスクが高まり、確かな情報に基づき自ら確認する知識と技術などの教育を受けていないと
偏見などが情報操作によって増幅され扇動されるリスクが今まで以上に高まっていきます。
当学会では、これらのリスクを認識した上でリスク許容度とリターンとの最適なバランスを考え、
ポイント絞ったリスク対応教育(順法・倫理・リスク教育と基礎的技術教育の両面)を必須として、
生成AI等の最新技術の利活用や応用を行うことで使いこなし、競争力強化、更なるイノベーションに
繋げることが必要です。
当学会の今後の将来や存在意義を考えるとき、オープンAIやロボット、量子コンピュータ、様々なクラウド
サービスなどの最新技術を全て駆使した前提で、未来がコンピュータやロボットに支配されたSF小説の
ようにならないように、倫理的な教育等とともに、生成AIが自ら学習して作り上げるプログラム等の
利活用についての「運用監視(セキュリティ侵害状況や虚偽を見破る)技術」についても教育・開発
していく必要があります。
当学会の存在意義として挙げられている「1. 人と社会への具体的な貢献 」、「2. データサイエンスの
原理・原則に基づいた人材育成 」は貢献出来てきていると思いますが、「3. “新時代”における学術的
価値の提供」とは、誰もが簡単にツールとして使いこなす“新時代”に相応しい基礎技術(質・量・時間等)
の改善と更新、不正利用を野放しにしない監視・チェック技術等の向上、一層踏み込んだ倫理教育等の
効果的な質の向上についても研究を進め、当学会においてもその力量を客観的に確認できるような基礎
倫理教育や検定試験のような仕組みの実践を行っていきたいと考えています。
日本ソーシャルデータサイエンス学会副会⻑ 中野光義(静岡大学)
……………………………………………………………………………………………………
◆ [情報提供]調査データを用いた懸賞論文 2025年度募集について
公益財団法人生命保険文化センターより、懸賞論文のお知らせがありました。
詳細は下記HPをご参照ください。
https://www.jili.or.jp/workshop/rawdata/index.html
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日本ソーシャルデータサイエンス メールマガジン Vol.2025-4
発行:日本ソーシャルデータサイエンス学会
http://www.jsdss.org/