【JSDSS】日本ソーシャルデータサイエンス学会 メールマガジン vol.2025-7topic
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日本ソーシャルデータサイエンス学会 メールマガジン
---- 2025.7.10 [Thu] Vol.2025-7
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日本ソーシャルデータサイエンス学会事務局より、会員の皆様向けのお知らせです。
【掲載情報】
◆ 2024年度総会のご報告
◆ 理事近況(理事 伊藤貢司)
◆ 教員公募
……………………………………………………………………………………………………
◆ 2024年度総会のご報告
2025年7月6日 (日)に、2024年度総会を開催いたしました。
議案及び議事録についてはHPをご覧ください。
https://www.jsdss.org/event/1354/
……………………………………………………………………………………………………
◆ 理事近況(理事 伊藤貢司)
最近気になっていること:詐欺対策とベイズ統計による意思決定
近年、電話やメール、SNSを通じた巧妙な詐欺が日常的に発生し、それに対して一人ひとりが
瞬時に「これは怪しいかもしれない」と判断する力を求められる時代になっています。
詐欺の手口は次々と変化し、被害に遭う人々の層も多様化しています。今日のNHKでも政府の
備蓄米放出に便乗した「振コメ(米)詐欺」が横行しているという話題を報じていました。
このような社会状況の中で、私が強く関心を抱いているのが「ベイズ統計学を活用した意思決定
モデルの普及」です。
詐欺か否かの判断を迫られたとき、まず必要なのは、これまでに得たニュース、周囲の体験談、
事前知識から「詐欺である確率(事前確率)」を頭の中でおおまかに見積もることです。そして、
その後に得られる追加情報(電話の相手の話しぶり、メールの文面、誘導されたサイトの誤字脱字等)
をもとに、最初の確率を修正していく。まさにこれは、ベイズ更新の考え方そのものです。
実は私自身、数年前まで旅客機の運航に携わっておりました。正直に申し上げますと、当時は
このような意思決定のモデル化を強く意識せず、日々の重大な判断を「経験と直感」に頼って
何となく行っていたように思います。近頃になって、過去の自分がどうやって考えていたのかを
少しずつ言語化できるようになり、それと同時に「あの時こう考えていれば」と後悔にも似た
思いが湧き上がることがあります。
だからこそ今、意思決定の構造を明確化し、誰もが自分の判断を客観的に見つめ直せるツール
としてのベイズ統計に注目しています。特に、誤情報が飛び交い、政治にも影響を及ぼし兼ね
ない現代社会においては、事前情報と新たな証拠に基づいて判断を柔軟に修正していく「ベイズ
的思考」は、詐欺への対応だけでなく、より広く社会のさまざまな場面で有効に機能すると確信
しています。
自分の経験と反省を、このようなモデル化を元に学会の活動を通じて少しでも社会に還元できる
のではないか。そのような思いで、日々学び直しを続けています。
日本ソーシャルデータサイエンス学会理事 伊藤貢司(桜美林大学航空・マネジメント学群)
……………………………………………………………………………………………………
◆ 教員公募
本会に寄せられた情報となります。(募集締め切り順で掲載)
教職員公募についての問合せは当該機関へ直接お願いいたします。
〇東京理科大学 経営学部 経営学科 助教の公募(応募締切:2025年9月30日)
募集人員:1名(助教、任期制)
担当科目:マーケティング入門および演習、ならびに研究分野に関連する基礎科目
着任時期:2026年4月1日
勤務地:東京理科大学 神楽坂キャンパス(富士見校舎)
応募締切:2025年9月30日(月)必着
(ただし適任者が見つかり次第、締切前に終了する場合あり)
応募方法:大学指定フォームよりオンライン応募
詳細情報:https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?id=D125050983
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日本ソーシャルデータサイエンス メールマガジン Vol.2025-7
発行:日本ソーシャルデータサイエンス学会
http://www.jsdss.org/
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---- 2025.7.10 [Thu] Vol.2025-7
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【掲載情報】
◆ 2024年度総会のご報告
◆ 理事近況(理事 伊藤貢司)
◆ 教員公募
……………………………………………………………………………………………………
◆ 2024年度総会のご報告
2025年7月6日 (日)に、2024年度総会を開催いたしました。
議案及び議事録についてはHPをご覧ください。
https://www.jsdss.org/event/1354/
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◆ 理事近況(理事 伊藤貢司)
最近気になっていること:詐欺対策とベイズ統計による意思決定
近年、電話やメール、SNSを通じた巧妙な詐欺が日常的に発生し、それに対して一人ひとりが
瞬時に「これは怪しいかもしれない」と判断する力を求められる時代になっています。
詐欺の手口は次々と変化し、被害に遭う人々の層も多様化しています。今日のNHKでも政府の
備蓄米放出に便乗した「振コメ(米)詐欺」が横行しているという話題を報じていました。
このような社会状況の中で、私が強く関心を抱いているのが「ベイズ統計学を活用した意思決定
モデルの普及」です。
詐欺か否かの判断を迫られたとき、まず必要なのは、これまでに得たニュース、周囲の体験談、
事前知識から「詐欺である確率(事前確率)」を頭の中でおおまかに見積もることです。そして、
その後に得られる追加情報(電話の相手の話しぶり、メールの文面、誘導されたサイトの誤字脱字等)
をもとに、最初の確率を修正していく。まさにこれは、ベイズ更新の考え方そのものです。
実は私自身、数年前まで旅客機の運航に携わっておりました。正直に申し上げますと、当時は
このような意思決定のモデル化を強く意識せず、日々の重大な判断を「経験と直感」に頼って
何となく行っていたように思います。近頃になって、過去の自分がどうやって考えていたのかを
少しずつ言語化できるようになり、それと同時に「あの時こう考えていれば」と後悔にも似た
思いが湧き上がることがあります。
だからこそ今、意思決定の構造を明確化し、誰もが自分の判断を客観的に見つめ直せるツール
としてのベイズ統計に注目しています。特に、誤情報が飛び交い、政治にも影響を及ぼし兼ね
ない現代社会においては、事前情報と新たな証拠に基づいて判断を柔軟に修正していく「ベイズ
的思考」は、詐欺への対応だけでなく、より広く社会のさまざまな場面で有効に機能すると確信
しています。
自分の経験と反省を、このようなモデル化を元に学会の活動を通じて少しでも社会に還元できる
のではないか。そのような思いで、日々学び直しを続けています。
日本ソーシャルデータサイエンス学会理事 伊藤貢司(桜美林大学航空・マネジメント学群)
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◆ 教員公募
本会に寄せられた情報となります。(募集締め切り順で掲載)
教職員公募についての問合せは当該機関へ直接お願いいたします。
〇東京理科大学 経営学部 経営学科 助教の公募(応募締切:2025年9月30日)
募集人員:1名(助教、任期制)
担当科目:マーケティング入門および演習、ならびに研究分野に関連する基礎科目
着任時期:2026年4月1日
勤務地:東京理科大学 神楽坂キャンパス(富士見校舎)
応募締切:2025年9月30日(月)必着
(ただし適任者が見つかり次第、締切前に終了する場合あり)
応募方法:大学指定フォームよりオンライン応募
詳細情報:https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?id=D125050983
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発行:日本ソーシャルデータサイエンス学会
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